財務
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前回は資本コストをβから推定する方法とその方法について紹介しました。
しかしβの推定には問題点があることも先の記事で紹介した通りです。
ではβに直接依存せず、資本コストを推定する方法はないのでしょうか?
ここで出てくるのが「インプライド資本コスト」という概念です。
「インプライド」とは「暗黙的な」という意味であり、インプライド資本コストとは暗黙的に資本コストが織り込まれているという前提で算出されるものです。
金融工学やマーケットに詳しい方は「インプライドボラティリティ」をご存知だと思いますが、これはオプション価格からすると市場が織り込んでいるボラティリティはそうであろうという考え方で、まさにこれの資本コスト版ですね。
現在の株価が将来キャッシュフローをどれくらい割り引いているかを逆算することで、資本コストを算出しようというアプローチです。
このように算出することで投資家による将来の予測を容易に取り込むことができます。
インプライド資本コストは所与の企業価値(または株式価値)を割り引くという性質上、企業価値を先に算出する必要があります。
企業価値を求めるには残余利益モデルを使うことが多いでしょう。
ターミナルバリューを算出するにあたりいくつかの仮定が必要となります。
5年または10年の過去の財務諸表から将来の成長率を予想した上で、ターミナルバリューを算出します。
これまで様々な方法で資本コストを算出する方法を紹介してきましたが、結局私たちはどの方法で算出した資本コストを採用すべきなのでしょうか?
結論から言えば、求めたそれぞれの資本コストを総合的に勘案して考えるべきということになります。
もっと言えば企業価値評価それ自体が複数の仮定に基づく算定であり、ある範囲の中に収まるだろうという見積もりを行うものです。
それぞれの算出方法は一長一短であり、実務的にもピンポイントで求めるというよりも、幅を持たせたレンジで推定し、複数の方法での算出比較を横に並べて比較することがほとんどでしょう。
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