ビーアンドピーの有価証券報告書<有価証券報告書－第39期(2023/11/01－2024/10/31)>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は、主にインクジェットプリントを中心としたセールスプロモーション事業を展開している。事業セグメントは、①セールスプロモーション事業、②ウェブプロモーション事業に再編されている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：デジタル化の進展により、短納期・小ロットの印刷需要が増加している。特に、広告代理店やデザイン会社からの受注が多く、顧客ニーズに応じた柔軟な対応が求められている。
・競争における供給の状況：インクジェットプリント技術の進化により、競合他社も同様のサービスを提供しているが、当社は多様な業務用プリンターを保有し、24時間体制で生産を行うことで差別化を図っている。
・既存競合他社について：国内外の印刷業界には多くの競合が存在し、特にデジタル印刷市場では新規参入が相次いでいる。競合他社は価格競争を強化しており、品質や納期での競争が激化している。
・新規参入企業について：新たな技術を持つスタートアップ企業が増加しており、特にデジタルサイネージやAR技術を活用した新サービスを提供する企業が注目されている。
・代替品について：従来のオフセット印刷やシルクスクリーン印刷に加え、デジタルサイネージやオンライン広告など、印刷物以外のプロモーション手段が増えている。

2. 当期業績の内容

2023年10月期の売上高は3,174,318千円、経常利益は453,347千円、当期純利益は300,001千円であり、前年同期比で増加している。特に、インクジェットプリント事業の成長が寄与している。業績予想との乖離は見られず、計画通りの進捗を示している。

3. 次期業績予想の内容

2024年10月期の売上高は3,536,204千円、経常利益は551,262千円、当期純利益は391,885千円と予想されている。成長の根拠は、デジタルサイネージやオーダーグッズ制作の拡大、AR技術を活用した新サービスの提供にある。リスク要因としては、競争の激化や原材料費の上昇が挙げられる。

4. 投資に関する事項

配当は前期の43円から60円に増額される見込みであり、これは業績の向上に伴う株主還元の一環である。自社株買いについての具体的な計画は示されていないが、安定したキャッシュフローを背景に株主還元を重視している。

5. 株価予想

業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は「横ばい」と予想される。