トスネットの有価証券報告書<有価証券報告書－第48期(2023/10/01－2024/09/30)>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は、警備事業を主力とし、交通誘導警備、施設警備、列車見張り警備を行っている。ビルメンテナンス事業、メーリングサービス事業、電源供給事業も展開している。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：警備業界は、公共の安全意識の高まりやイベントの増加により需要が増加している。特に、交通誘導警備や大規模イベントの警備に対するニーズが顕著である。
・競争における供給の状況：警備業界には多くの企業が存在し、競争が激化している。特に、地域密着型の企業が多く、価格競争が発生しやすい。
・既存競合他社について：大手警備会社や地域の中小企業が競合として存在し、特に大手は資本力やブランド力で優位性を持つ。
・新規参入企業について：新規参入は比較的難しいが、ニッチな市場を狙った小規模企業の参入が見られる。特に、テクノロジーを活用した新しいサービスを提供する企業が増加している。
・代替品について：警備サービスの代替品としては、監視カメラやセキュリティシステムの導入が考えられるが、人的な対応が求められる場面では依然として警備員の需要が高い。

2. 当期業績の内容

2024年9月期の売上高は11,559,746千円で、前期比で約5.7%の増加を示している。経常利益は901,291千円、当期純利益は891,649千円で、前年同期比での増加が見られる。業績予想との乖離は特に見られず、安定した成長を維持している。

3. 次期業績予想の内容

2025年9月期の売上高は12,500,000千円を見込んでおり、成長の要因としては新規契約の獲得や既存顧客のリピートが挙げられる。ただし、競争の激化や人手不足がリスク要因として存在し、特に人材確保が業績に影響を与える可能性がある。

4. 投資に関する事項

配当は前期の30円から33円に増額される見込みで、これは業績の向上に伴う株主還元の一環である。自社株買いについては特に言及されていないが、安定した利益を背景に株主還元策が強化される可能性がある。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「上昇」と予想する。業績が安定しており、配当の増額が株主の期待を高める要因となるため、株価は上昇傾向にあると考えられる。