コナカの銘柄分析

1. 環境分析

当該企業はファッション事業を主たる業務としており、ビジネスウェア及び関連洋品、バッグ、ジュエリー、アパレルの企画・製造・販売を行っている。さらに、フードサービス事業や教育事業も展開している。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：ファッション業界は消費者のトレンドに敏感であり、特にビジネスウェアの需要はリモートワークの普及により変化している。カジュアル化が進む中、ビジネスシーンでもカジュアルなスタイルが受け入れられつつある。
・競争における供給の状況：多くの企業がオンライン販売を強化しており、競争が激化している。特に、低価格帯のブランドが市場に多く存在し、価格競争が影響を及ぼしている。
・既存競合他社について：国内外の大手ファッションブランドが競合として存在し、特にユニクロやZARAなどのファストファッションが強力な競争相手である。
・新規参入企業について：新たなオンラインブランドやサステナブルファッションを掲げる企業が増加しており、特に若年層をターゲットにした新興ブランドが注目を集めている。
・代替品について：リユースやリサイクルの流行により、中古品やリメイク品が代替品としての地位を確立している。特に、環境意識の高まりから、サステナブルな選択肢が消費者に支持されている。

2. 当期業績の内容

当期の業績は売上高62,217百万円、経常損失1,159百万円、親会社株主に帰属する当期純損失3,062百万円であった。前期と比較すると売上高は減少しており、経常損失も拡大している。業績予想との乖離は、特に新型コロナウイルスの影響による店舗運営の制約が影響していると考えられる。

3. 次期業績予想の内容

次期の業績予想は売上高約65,000百万円を見込んでいる。リモートワークの定着に伴い、ビジネスウェアの需要が回復することが期待されるが、競争の激化や原材料費の上昇がリスク要因として挙げられる。特に、サプライチェーンの混乱が続く場合、コスト増加が利益を圧迫する可能性がある。

4. 投資に関する事項

配当については、前期の1株当たり配当額20円から無配に変更される見込みである。これは、業績の悪化に伴い、資金の確保を優先するための措置である。自社株買いについては、現時点では計画されていない。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想する。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。