東北化学薬品の銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は化学工業薬品、臨床検査試薬、食品、農薬及び関連機器の販売を行っている。セグメント情報は以下の通り。

- インダストリー：ソーダ工業薬品、有機薬品、無機薬品、半導体薬品、合成樹脂機能薬品、防疫用殺虫剤等

- メディカル：一般検査用試薬、血液学的検査用試薬、生化学的検査用試薬等

- アカデミア・ライフサイエンス：研究用分析試薬、抗体試薬

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：化学工業薬品や臨床検査試薬の需要は安定しており、特に医療分野においては新型コロナウイルスの影響で検査需要が高まっている。食品や農薬分野でも持続可能性への関心が高まり、需要が増加している。
・競争における供給の状況：供給側では、原材料の価格上昇や供給チェーンの混乱が影響を及ぼしている。特に、ロシアウクライナ問題により一部の原材料が不足している。
・既存競合他社について：競合他社は多く、特に大手企業が市場シェアを持っている。価格競争が激化しており、差別化が求められている。
・新規参入企業について：新規参入企業は少ないが、特に環境に配慮した製品を提供する企業が増えている。これにより、既存企業も環境対応を強化する必要がある。
・代替品について：代替品としては、合成薬品の代わりに自然由来の製品が注目されている。特に農薬分野では、オーガニック製品の需要が高まっている。

2. 当期業績の内容

当期の売上高は32,155,676千円で、前期比で減少している。経常利益は407,974千円、当期純利益は237,452千円で、いずれも前期を下回っている。業績予想との乖離は、原材料費の高騰や供給チェーンの混乱が影響していると考えられる。

3. 次期業績予想の内容

次期の業績予想は、売上高が34,000,000千円、経常利益が450,000千円、当期純利益が250,000千円と見込まれている。これは、医療分野の需要増加や新製品の投入によるものとされる。ただし、原材料費の高騰や国際情勢の不安定さがリスク要因として挙げられる。

4. 投資に関する事項

配当は1株当たり105円で、前期と変わらない。配当維持の理由は、安定したキャッシュフローを確保しているためである。自社株買いについては特に言及されていない。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率も当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいと考えられる。