ホソカワミクロンの有価証券報告書<有価証券報告書－第80期(2023/10/01－2024/09/30)>銘柄分析

1. 環境分析

ホソカワミクロン株式会社は、粉体関連の機械・装置及びそのシステムエンジニアリングを主な事業としている。事業区分は粉砕・分級装置、混合・乾燥装置、粒子設計・造粒装置、測定機・ラボ用装置、受託加工、集塵装置、封じ込め装置、プラスチック薄膜関連の製造・販売を行っている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：粉体処理技術の需要は、製薬、食品、化学など多岐にわたる産業で高まっている。特に、環境規制の強化により、効率的な粉体処理技術の必要性が増している。
・競争における供給の状況：国内外の競合他社が多く存在し、技術革新が求められる市場である。特に、アジア市場においては新興企業の参入が目立つ。
・既存競合他社について：国内では、三菱重工業や日立造船などが競合として挙げられる。これらの企業は、技術力やブランド力で強い競争力を持っている。
・新規参入企業について：新興企業が低価格でのサービス提供を行っており、特にアジア地域での競争が激化している。これにより、価格競争が進行中である。
・代替品について：粉体処理における代替技術として、液体処理や新素材の開発が進んでいる。これにより、粉体処理機器の需要に影響を与える可能性がある。

2. 当期業績の内容

2024年9月期の売上高は85,432百万円、経常利益は9,241百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は5,580百万円である。前期比で売上高は7.4%増、経常利益は10.7%増となっており、業績予想を上回る結果となった。主な要因は、粉体関連機器の需要増加と新製品の投入によるものである。

3. 次期業績予想の内容

2025年9月期の売上高は90,000百万円、経常利益は10,000百万円を見込んでいる。成長の根拠は、国内外での需要拡大と新規市場への進出である。ただし、原材料費の高騰や国際的な供給チェーンの混乱がリスク要因として挙げられる。

4. 投資に関する事項

配当は1株当たり120円を予定しており、前期からの増配である。増配の理由は、業績の向上と株主還元の強化を図るためである。また、自社株買いについては、現在のところ計画はない。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「上昇」と予想する。業績が当期の業績予想を上回り、次期業績成長率も堅調であるため、投資家の期待感が高まると考えられる。