ステップの銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は、学習塾・学童保育の経営及び教材の制作・編集、印刷・製本を行っている。主なセグメントは、小中学生部門、高校生部門、学童・保育部門、教材制作・印刷部門である。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：少子化の影響で学習塾市場は縮小傾向にあるが、質の高い教育を求める保護者のニーズは依然として存在する。特に、難関校を目指す生徒の需要は高い。
・競争における供給の状況：競合他社も質の高い教育を提供しようと努力しているが、当該企業は地域密着型のサービスを強化しており、競争優位性を保っている。
・既存競合他社について：地域内には複数の学習塾が存在し、特に大手チェーンが強い影響力を持っている。しかし、当該企業は地域密着型のサービスと高い合格実績を武器に競争している。
・新規参入企業について：新規参入は少ないが、オンライン教育の普及により、デジタルプラットフォームを活用した新たな競合が出現する可能性がある。
・代替品について：家庭教師やオンライン学習サービスが代替品として存在するが、対面での指導を重視する保護者も多く、当該企業の強みを活かせる場面が多い。

2. 当期業績の内容

当期の売上高は15,098,935千円で、前期比4.5%の増加を記録した。経常利益は3,564,028千円で、前期比10.5%の増加となった。純利益は2,508,598千円で、前期比4.3%の増加である。業績予想との乖離は特に見られず、計画通りの成長を遂げた。

3. 次期業績予想の内容

次期の業績予想は、売上高16,000,000千円、経常利益3,800,000千円を見込んでいる。新規開校や既存校の充実により生徒数の増加が期待されるが、少子化の影響がリスク要因として挙げられる。特に、地域の競争が激化する中での生徒獲得が課題となる。

4. 投資に関する事項

配当は1株当たり77円を予定しており、前期からの増配である。増配の理由は、安定した業績とキャッシュフローの改善によるもので、株主還元を重視した結果である。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想する。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率も当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は安定すると考えられる。