ユニバーサルエンターテインメントの決算短信<2024年12月期 決算短信〔日本基準〕（連結）>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は、遊技機事業、統合型リゾート(IR)事業、その他のセグメントから構成されている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：遊技機市場では、スマートパチスロやスマートパチンコの導入が進み、一定の需要が見込まれる。特に、人気アニメやゲームをテーマにした新機種の投入が期待されている。IR事業においては、インバウンド需要の回復が見込まれ、観光客の増加が期待される。
・競争における供給の状況：遊技機業界では、競合他社も新機種を投入しており、競争が激化している。特に、パチスロ機の新規則対応機種が増加している。IR事業では、フィリピンのカジノ市場全体が競争にさらされており、他のリゾート施設との競争が影響を与えている。
・既存競合他社について：主要な競合には、セガサミーや大都技研などがあり、彼らも新機種の開発に注力している。IR事業では、マニラの他のカジノ施設との競争が厳しい。
・新規参入企業について：新規参入企業の動向は限定的だが、オンラインゲーミング市場への参入が増加している。特に、デジタルプラットフォームを活用した新たなビジネスモデルが注目されている。
・代替品について：代替品としては、オンラインカジノやスマートフォン向けのゲームが挙げられる。これらは特に若年層に人気があり、従来の遊技機市場に影響を与えている。

2. 当期業績の内容

2024年12月期の売上高は126,328百万円で、前期比29.4％減少した。営業利益は3,024百万円で、90.1％の減少。経常損失は5,599百万円、親会社株主に帰属する当期純損失は15,569百万円となった。業績の悪化は、遊技機事業における新機種販売の遅れやIR事業のVIP客数の減少が主な要因である。

3. 次期業績予想の内容

2025年12月期の売上高は150,000百万円を予想しており、前期比18.7％の増加が見込まれる。営業利益は16,000百万円、経常利益は1,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は800百万円と予想されている。リスク要因としては、国際情勢の不安定さや原材料価格の高騰、為替変動が挙げられる。

4. 投資に関する事項

配当は、2024年12月期において30円に減少した。これは、業績悪化に伴う利益の減少が理由である。次期の配当予想は未定であり、業績の回復状況に応じて見直される可能性がある。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。