エクストリームの決算短信<2025年３月期 第３四半期決算短信〔日本基準〕（連結）>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は「デジタル人材事業」「受託開発事業」「コンテンツプロパティ事業」の3つのセグメントで構成されている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：デジタル人材事業においては、ゲーム業界の厳しい市場環境が影響しているが、非エンターテインメント業界での需要は好調。受託開発事業は企業のデジタル施策への投資拡大により堅調。コンテンツプロパティ事業はライセンス収益の増加が見込まれる。
・競争における供給の状況：デジタル人材の供給は増加しているが、質の高い人材の確保が課題。受託開発事業では競合他社との競争が激化している。コンテンツプロパティ事業では、独自の知的財産を持つ企業が優位に立つ。
・既存競合他社について：デジタル人材事業では、同業他社との競争が激化しており、価格競争が発生している。受託開発事業では、特に大手企業が強力な競争相手となっている。コンテンツプロパティ事業では、他のゲーム開発会社との競争が存在。
・新規参入企業について：デジタル人材事業や受託開発事業には新規参入が見られるが、ブランド力や技術力が求められるため、参入障壁は高い。コンテンツプロパティ事業では、特に新しいゲームタイトルの開発を目指す企業が増加している。
・代替品について：デジタル人材事業においては、AI技術の進展により、代替的なサービスが増加している。受託開発事業では、オフショア開発の選択肢が増えている。コンテンツプロパティ事業では、他のエンターテインメントメディア（映画、アニメなど）との競争が存在。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第3四半期の売上高は8,355百万円で前年同期比11.6％増、営業利益は1,111百万円で24.2％増、経常利益は1,330百万円で21.3％増、親会社株主に帰属する四半期純利益は868百万円で20.3％増。前年同期と比較して、全体的に業績は好調であり、特に営業利益の増加が目立つ。業績予想との乖離は特に見られない。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の通期業績予想は、売上高11,650百万円、営業利益1,500百万円、経常利益1,600百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1,080百万円。デジタル人材事業の需要が引き続き堅調であること、受託開発事業の成長が見込まれることが根拠。リスク要因としては、物価上昇や国際情勢の不安定さが挙げられる。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の期末配当予想が40円であり、前期からの変更はない。株主還元の方針は安定した配当を維持することにあり、業績の向上に伴い配当額の増加が期待される。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率も当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。