やまびこの決算短信<2024年12月期　決算短信〔日本基準〕（連結）>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は、主に小型屋外作業機械（OPE）、農業用管理機械、一般産業用機械の3つのセグメントで構成されている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：米国経済の好調により個人消費が支えられ、特に北米市場での小型屋外作業機械の需要が増加している。国内でも農業従事者の購買意欲が回復し、草刈り関連製品の需要が高まっている。
・競争における供給の状況：供給側では、円安の影響により海外市場での競争力が向上しているが、部品供給の遅れが一部影響を及ぼしている。
・既存競合他社について：競合他社も同様に北米市場に注力しており、特に新製品の投入やプロモーション活動が競争を激化させている。
・新規参入企業について：新規参入企業の動向は見られないが、技術革新により新たな競争が生まれる可能性がある。
・代替品について：代替品としては、電動機器やロボット技術の進展が挙げられ、特にロボット芝刈機の需要が高まっている。

2. 当期業績の内容

2024年12月期の売上高は164,838百万円で、前年同期比8.9％増加した。営業利益は19,637百万円で38.0％の増加、経常利益は20,899百万円で48.6％増加した。親会社株主に帰属する当期純利益は15,889百万円で74.7％の増加となり、いずれも過去最高益を記録した。前期との比較では、特に海外市場での成長が顕著であった。

3. 次期業績予想の内容

2025年12月期の売上高は172,000百万円を見込んでおり、前年同期比4.3％の増加が期待される。しかし、営業利益は19,000百万円で3.2％の減少、経常利益は18,000百万円で13.9％の減少が予想されている。リスク要因としては、地政学リスクや為替変動、米国の新政権による経済政策の影響が挙げられる。

4. 投資に関する事項

配当は2024年12月期に90円を予定しており、前期からの変更はない。配当性向は23.4％であり、安定した株主還元を維持している。次期も同様の配当水準を維持する見込みである。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想する。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。