ビジネスブレイン太田昭和の決算短信<2025年3月期 第3四半期決算短信〔ＩＦＲＳ〕（連結）>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は以下のセグメントで構成されている。コンサルティング・システム開発事業、マネージメントサービス（BPO）事業。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：国内経済は雇用・所得環境の改善やインバウンド消費の増加により緩やかな回復を見せている。特に、デジタルトランスフォーメーションの進展に伴い、IT関連サービスの需要が高まっている。
・競争における供給の状況：競合他社も同様にITサービスの提供を強化しており、特にクラウドサービスやセキュリティ関連のサービスが増加している。供給過剰の傾向も見られる。
・既存競合他社について：大手IT企業やコンサルティングファームが競合として存在し、価格競争やサービスの差別化が求められている。特に、データ分析やAIを活用したサービスが注目されている。
・新規参入企業について：新興企業が多く参入しており、特にニッチな市場に特化したサービスを提供する企業が増加している。これにより、競争が激化している。
・代替品について：自社開発のシステムやオープンソースソフトウェアの普及により、従来のITサービスに対する代替品が増えている。特にコスト面での競争が影響を与えている。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第3四半期の売上収益は28,291百万円で前年同期比12.8％増加した。事業利益は2,197百万円で21.1％増加したが、営業利益は2,199百万円で89.0％減少した。これは前年に子会社の支配喪失に伴う利益が計上されたためである。税引前利益は2,561百万円で87.1％減少し、親会社の所有者に帰属する四半期利益は1,958百万円で85.5％減少した。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の通期業績予想は売上高38,800百万円、事業利益3,060百万円、営業利益3,060百万円、税引前利益3,500百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益2,720百万円である。リスク要因としては、ウクライナ情勢の影響や中国の景気減速、金利政策の見直しが挙げられる。これらの要因が業績に影響を与える可能性がある。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の予想配当額は41.00円で、合計78.00円となる見込みである。前期からの増配は、業績の回復を反映したものである。自社株買いについての具体的な情報は記載されていない。

5. 株価予想

業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は「横ばい」と予想される。