駅探の決算短信<2025年３月期 第３四半期決算短信〔日本基準〕（連結）>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は以下のセグメントで構成されている。モビリティサポート事業、広告配信プラットフォーム事業、M&A・インキュベーション事業。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：個人消費の改善やインバウンド需要の拡大が見られるが、ウクライナ及び中東情勢の影響で先行き不透明。特に、乗換案内サービスのコモディティ化が進行し、需要が減少している。
・競争における供給の状況：競合他社も同様のサービスを提供しており、価格競争が激化している。特に、広告配信プラットフォーム事業においては、競争が厳しく、収益の確保が難しい状況。
・既存競合他社について：主要な競合には、同様のモビリティサービスを提供する企業が存在し、特に大手企業が市場シェアを拡大している。これにより、価格競争が激化し、利益率が圧迫されている。
・新規参入企業について：新規参入企業が増加しており、特にテクノロジー企業が新しいサービスを展開している。これにより、既存企業は競争力を維持するための革新が求められている。
・代替品について：代替品としては、他の交通手段や情報提供サービスが考えられ、特にスマートフォンアプリによる情報提供が普及しているため、競争が激化している。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第3四半期の売上高は2,641百万円で、前年同四半期比13.2％減少した。EBITDAは87百万円で26.7％減少、営業利益は33百万円、経常利益は42百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は12百万円となった。前期の業績と比較すると、特にモビリティサポート事業の減収が影響している。業績予想に対しては、営業利益と経常利益が改善しており、予想を上回る進捗を見せている。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期通期の業績予想は、売上高4,327百万円、EBITDA203百万円、営業利益101百万円、経常利益111百万円、親会社株主に帰属する当期純利益73百万円とされている。リスク要因としては、地政学的な不安定要因や物価高、競争の激化が挙げられる。特に、乗換案内サービスの需要減少が続く場合、業績に悪影響を及ぼす可能性がある。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の予想配当額は14.00円で、前期から変更はない。配当維持の理由としては、安定したキャッシュフローの確保と株主還元の意向がある。自社株買いについての具体的な情報は記載されていないが、株主還元の一環としての可能性が考えられる。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。