グリーンズの決算短信<2025年６月期　第２四半期（中間期）決算短信〔日本基準〕（連結）>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業はホテル業界に属し、主に「チョイスブランド」と「オリジナルブランド」の2つのセグメントで構成されている。チョイスブランドは宿泊特化型ホテルを中心に展開し、オリジナルブランドは地域特性に応じたシティホテルや宿泊特化型ホテルを展開している。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：インバウンド需要が堅調で、特に観光地や首都圏での宿泊需要が増加している。2024年11月の宿泊者数は前年同月比で4.9％増加し、コロナ前の水準を上回っている。
・競争における供給の状況：新規ホテルの開業が続いており、特に「チョイスブランド」では22店舗の新規開業が業績に寄与している。競争が激化しているが、需要の増加により全体的な稼働率は維持されている。
・既存競合他社について：競合他社もインバウンド需要を取り込むための施策を強化しており、特に価格競争が激化している。顧客のニーズに応じたサービスの向上が求められている。
・新規参入企業について：新規参入企業が増加しているが、ブランド力やサービスの差別化が重要な要素となっている。特に、地域密着型のサービスを提供する企業が注目されている。
・代替品について：民泊や短期賃貸物件の増加が影響を及ぼしている。特に、価格競争力のある代替宿泊施設が増えており、顧客の選択肢が広がっている。

2. 当期業績の内容

2025年6月期第2四半期の業績は、売上高25,279百万円（前年同期比22.0％増）、営業利益3,960百万円（同13.2％増）、経常利益3,859百万円（同13.5％増）、親会社株主に帰属する中間純利益3,829百万円（同13.7％増）となった。前年同期比での成長は、インバウンド需要の回復と新規開業による売上増加が主な要因である。前期との比較では、売上高は大幅に増加したが、営業利益の成長率は鈍化している。

3. 次期業績予想の内容

2025年6月期の通期業績予想は、売上高46,800百万円（前年同期比14.2％増）、営業利益5,000百万円（同△0.4％減）、経常利益4,400百万円（同△8.9％減）、親会社株主に帰属する当期純利益3,600百万円（同△26.4％減）とされている。業績予想の根拠は、インバウンド需要の持続的な回復と新規開業による売上増加であるが、リスク要因としては、世界経済の不確実性や競争の激化が挙げられる。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年6月期の第2四半期末において27.00円の配当が予想されている。前期の配当は23.00円であり、増配の理由は業績の向上による利益剰余金の増加である。株主還元の方針としては、安定した配当の維持と成長が目指されている。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。