ＧＭＯインターネットの決算短信<2024年12月期決算短信〔日本基準〕(連結)>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は、インターネット広告事業、インターネットメディア事業、インターネットインフラ事業の3つのセグメントで構成されている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：インターネット広告市場は2023年度において3兆3,330億円に達し、前年同期比で7.8％の成長を見せている。特に、動画広告やソーシャルメディア広告の需要が高まっており、企業のマーケティング活動においてインターネット広告の重要性が増している。
・競争における供給の状況：インターネット広告市場には多くの競合が存在し、広告主は多様な広告手法を選択できる状況にある。特に、運用型広告や動画広告など、広告形態の多様化が進んでいる。
・既存競合他社について：競合他社は、広告代理店やメディア企業が多く、特に大手企業が市場シェアを占めている。これにより、価格競争が激化している。
・新規参入企業について：新規参入企業も増加しており、特にテクノロジーを活用した新しい広告手法を提供する企業が注目されている。これにより、競争がさらに激化する可能性がある。
・代替品について：代替品としては、従来のマス広告やオフラインマーケティング手法が挙げられるが、インターネット広告の利便性や効果測定の容易さから、需要は減少しにくいと考えられる。

2. 当期業績の内容

2024年12月期の連結業績は、売上高12,997百万円（前年同期比12.8％減）、営業利益139百万円、経常利益151百万円、親会社株主に帰属する当期純損失4百万円となった。前年同期は売上高14,903百万円、親会社株主に帰属する当期純利益40百万円であった。業績の減少は、広告需要の縮小や企業再編に伴う一時的な費用増加が影響した。

3. 次期業績予想の内容

2025年12月期の業績予想は、売上高75,000百万円、営業利益8,000百万円、経常利益7,800百万円、親会社株主に帰属する当期純利益5,000百万円とされている。業績成長の根拠は、インターネットインフラ事業の吸収分割によるシナジー効果や、既存事業の成長が期待されるためである。ただし、リスク要因としては、経済環境の不透明感や競争の激化が挙げられる。

4. 投資に関する事項

2024年12月期の配当は1株当たり6円90銭を予定しており、配当性向は2.1％である。2025年12月期からは配当性向を65％に引き上げ、四半期配当を実施する方針である。これにより、株主還元を強化する意向が示されている。

5. 株価予想

業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は「横ばい」と予想される。