ヤマウラの決算短信<2025年3月期　第３四半期決算短信〔日本基準〕（連結）>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は建設事業、エンジニアリング事業、開発事業等のセグメントを有する。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：国内建設業界は公共建設投資と民間設備投資が堅調に推移しているが、建設資機材やエネルギー価格の高止まり、労働者不足が影響し、需要の先行きには不透明感が残る。
・競争における供給の状況：供給側では、資材価格の高騰や労働力不足が影響し、企業はコスト管理や効率化を求められている。特にICT技術の導入が進んでいる。
・既存競合他社について：競合他社は同様の環境下でコスト削減や技術革新を進めており、特に大手企業が市場シェアを拡大している。
・新規参入企業について：新規参入企業は少ないが、特定のニッチ市場においては新興企業が技術革新を武器に参入している。
・代替品について：代替品としては、プレファブ工法や新素材の利用が進んでおり、これにより従来の建設方法に対する競争が激化している。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第3四半期の連結業績は、売上高25,090百万円、営業利益2,910百万円、経常利益2,968百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益2,029百万円であった。前年同期比で売上高は14.1％減、営業利益は31.7％減、経常利益は30.3％減、純利益は31.8％減となった。前期の業績が過去最高であったため、その反動減が影響している。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の連結業績予想は、売上高37,530百万円、営業利益4,110百万円、経常利益4,200百万円、親会社株主に帰属する当期純利益2,920百万円である。業績予想は前期比で売上高は横ばい、営業利益は減少、経常利益は微増を見込んでいる。リスク要因としては、建設資材の価格高騰や労働力不足が挙げられ、これが業績に与える影響が懸念される。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の予想配当は15.00円であり、前期からの変更はない。配当の維持は、安定した利益基盤を背景にした株主還元の一環である。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想する。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。