パシフィックシステムの決算短信<2025年３月期 第３四半期決算短信〔日本基準〕（連結）>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は以下のセグメントで構成されている。機器等販売、ソフトウェア開発、システム販売、システム運用・管理等。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：情報サービス業界では、AIやIoT技術を活用したデジタルトランスフォーメーション（DX）への投資が進んでおり、特に情報セキュリティへの需要が高まっている。個人消費の回復が見られる中、企業のIT投資意欲も増加している。
・競争における供給の状況：競合他社も同様にAIやIoT技術を取り入れたサービスを提供しており、競争が激化している。特に、クラウドサービスやサイバーセキュリティ関連の供給が増加している。
・既存競合他社について：大手IT企業や専門の情報サービス企業が存在し、価格競争や技術革新が進んでいる。特に、デジタルサービスの提供においては、競争が熾烈である。
・新規参入企業について：新興企業がAIやデータ分析を活用した新しいサービスを提供しており、既存企業に対する脅威となっている。特に、スタートアップ企業が迅速なサービス展開を行っている。
・代替品について：自社開発のシステムやサービスに対する代替品として、オープンソースソフトウェアやクラウドベースのサービスが増加しており、コスト面での競争が影響を与えている。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第3四半期の連結業績は、売上高7,934百万円（前年同期比5.7％増）、営業利益677百万円（同26.0％増）、経常利益695百万円（同27.1％増）、親会社株主に帰属する四半期純利益466百万円（同29.1％増）であった。前期に比べて売上高は増加したが、システム販売セグメントは減少した。全体としては、機器等販売やシステム運用・管理等のセグメントでの成長が寄与した。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の業績予想は、売上高11,100百万円（前期比1.6％増）、営業利益763百万円（同10.4％減）、経常利益785百万円（同9.4％減）、親会社株主に帰属する当期純利益538百万円（同7.3％減）を見込んでいる。業績予想の修正は行われており、リスク要因としては、経済情勢の変化や競争の激化が挙げられる。特に、物価上昇や為替変動が影響を与える可能性がある。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の配当予想は134.00円であり、前期から変更はない。第2四半期末に67.00円の配当を予定しており、株主還元の方針は維持されている。配当額の変更がない理由は、安定した利益の確保と株主還元の継続を重視しているためである。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想する。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。