じもとホールディングスの決算短信<2025年３月期 第３四半期決算短信〔日本基準〕（連結）>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は、銀行業とリース業を主なビジネスセグメントとしている。銀行業では、貸出金利息や預金利息が収益の主要な源泉であり、リース業ではリース契約からの収益が重要である。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：金利上昇に伴い、預金利息が増加する見込みであり、貸出金利息も上昇する可能性がある。消費者ローンの需要は堅調で、特に個人向けの貸出が増加している。
・競争における供給の状況：競合他社も金利上昇に対応して貸出金利を引き上げており、競争が激化している。特に地方銀行や信用金庫が積極的に貸出を行っている。
・既存競合他社について：地域の他の銀行や金融機関が競争相手であり、特に金利やサービスの面で差別化を図る必要がある。
・新規参入企業について：フィンテック企業の台頭が見られ、特にオンライン融資サービスが急成長している。これにより、従来の銀行業務に対する競争が激化している。
・代替品について：消費者は、クレジットカードや消費者金融などの代替的な資金調達手段を利用する傾向があり、これが銀行業務に影響を与えている。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第3四半期の経常収益は286億68百万円で、前年同期比1.9%の増加。経常利益は27億47百万円で1.2%の増加を記録したが、親会社株主に帰属する四半期純利益は18億8百万円で17.9%の減少となった。前年同期の経常利益は27億13百万円であり、業績予想との乖離は見られなかった。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の通期業績予想は、経常利益15億円、親会社株主に帰属する当期純利益9億円の黒字回復を見込んでいる。リスク要因としては、金利の変動や経済情勢の不透明感が挙げられる。特に、与信関係費用の増加や消費者ローンのデフォルトリスクが懸念される。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の配当予想は未定であり、前期からの変更はない。経営強化計画に基づき、黒字回復を目指しているが、配当の実施は業績に依存するため、今後の動向に注視が必要である。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想する。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率も当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。