安江工務店の決算短信<2024年12月期　決算短信〔日本基準〕(連結)>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は住宅リフォーム事業、新築住宅事業、不動産流通事業の3つのセグメントで構成されている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：日本の住宅市場は緩やかな回復基調にあるが、資源価格の高騰や円安の影響で消費マインドが低下している。特に、住宅リフォーム事業はイベント集客が堅調である一方、新築住宅事業は需要がやや低調である。
・競争における供給の状況：競合他社も同様に資源価格の影響を受けており、価格競争が激化している。特に、木材や住宅設備機器の値上げが影響を与えている。
・既存競合他社について：大手住宅メーカーやリフォーム専門業者が存在し、価格やサービスの競争が行われている。特に、地域密着型の企業が強みを持っている。
・新規参入企業について：新規参入企業は少ないが、特に地域密着型の小規模企業が新たに参入する可能性がある。
・代替品について：住宅リフォームや新築住宅の代替品として、賃貸住宅や中古住宅の選択肢が存在し、特に若年層の間で賃貸志向が強まっている。

2. 当期業績の内容

2024年12月期の連結業績は、売上高8,082百万円（前期比9.2％増）、営業利益340百万円（前期比1.2％増）、経常利益327百万円（前期比2.3％減）、親会社株主に帰属する当期純利益202百万円（前期比1.2％減）であった。主な原因は、住宅リフォーム事業の堅調な推移とガーデン株式会社の売上寄与であるが、経常利益と純利益は新株予約権行使に伴う費用や公開買付け関連のアドバイザリー費用が影響した。

3. 次期業績予想の内容

2025年12月期の連結業績予想は記載されていない。理由は、株式会社サーラコーポレーションの完全子会社化に伴い、当社株式が上場廃止となるためである。リスク要因としては、上場廃止による資金調達の難易度上昇や、経済環境の不透明感が挙げられる。

4. 投資に関する事項

2024年12月期の配当は0円であり、前期の40円から大幅に減少した。これは、上場廃止に伴い株主還元の方針が変更されたためである。今後の配当については未定である。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「下落」と予想する。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績予想がないため、投資家の不安が高まり株価にネガティブな影響を与えると考えられる。