アイキューブドシステムズの決算短信<2025年６月期第２四半期（中間期）決算短信〔日本基準〕(連結)>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は、主に「CLOMO事業」と「投資事業」の2つのセグメントで構成されている。CLOMO事業は、モバイル端末の一元管理・運用を行うSaaSを提供し、投資事業はCVCやM&Aを通じた投資活動を行っている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：モバイル端末管理市場は、リモートワークの普及やセキュリティ意識の高まりにより需要が増加している。特に、企業のITインフラの強化が求められており、CLOMO事業の成長が期待される。
・競争における供給の状況：競合他社も同様のSaaSを提供しており、価格競争が激化している。特に、機能の差別化が求められる中、当社は高いセキュリティ基準をクリアしている点で優位性を持つ。
・既存競合他社について：主要な競合には、他のSaaSプロバイダーやIT管理ソリューションを提供する企業が存在する。特に、国内外の大手企業が市場に参入しており、競争が激化している。
・新規参入企業について：新規参入企業も増加しており、特にスタートアップ企業が革新的なサービスを提供している。これにより、競争環境がさらに厳しくなる可能性がある。
・代替品について：代替品としては、オンプレミスの管理ソフトウェアや、他のクラウドベースの管理ツールが考えられる。特に、コスト面での競争が影響を与える可能性がある。

2. 当期業績の内容

2025年6月期第2四半期の連結業績は、売上高1,716百万円（前年同期比20.4％増）、営業利益423百万円（27.2％増）、経常利益422百万円（27.5％増）、親会社株主に帰属する中間純利益280百万円（26.2％増）となった。前年同期比での増加は、CLOMO事業での新規顧客獲得や、投資事業での営業投資有価証券の売却によるものである。前期との差異としては、売上原価の増加が影響しており、特に人件費や製造経費の増加が見られた。

3. 次期業績予想の内容

2025年6月期の連結業績予想は、売上高3,503百万円（前年同期比18.8％増）、営業利益809百万円（17.0％増）、経常利益786百万円（17.7％増）、親会社株主に帰属する当期純利益539百万円（16.5％増）とされている。予想の根拠としては、CLOMO事業の成長と新規顧客の獲得が挙げられるが、リスク要因としては、競争の激化や市場環境の変化が考えられる。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年6月期の第2四半期末において配当金は0円であり、通期で32円の配当を予想している。前期からの変更はなく、配当額の維持は企業の安定した成長を反映している。

5. 株価予想

上記を考慮し、向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。