平安レイサービスの決算短信<2025年３月期第３四半期決算短信〔日本基準〕(連結)>銘柄分析

1. 環境分析

平安レイサービス株式会社は、冠婚事業、葬祭事業、互助会事業、介護事業の4つのセグメントで構成されている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：日本国内における高齢化の進展により、葬祭事業や介護事業の需要は増加傾向にある。一方、冠婚事業はコロナ禍の影響を受け、需要が変化している。特にプライベートな式典へのニーズが高まっている。
・競争における供給の状況：競合他社も同様のサービスを提供しており、特に葬祭事業においては多くの選択肢が存在する。新たなサービスや商品を提供することで差別化を図る必要がある。
・既存競合他社について：葬祭業界には多くの競合が存在し、価格競争が激化している。特に地域密着型の小規模業者が増えており、顧客の獲得が難しくなっている。
・新規参入企業について：新規参入者は、特にオンラインサービスを活用したビジネスモデルを展開しており、従来の業者に対する脅威となっている。
・代替品について：冠婚事業においては、オンラインでの結婚式や簡素化された式典が代替品として台頭している。葬祭事業では、直葬や家族葬の選択肢が増えており、従来の大規模な葬儀に対する代替となっている。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第3四半期の連結業績は、売上高7,639百万円（前年同期比4.3％増）、営業利益1,056百万円（前年同期比4.0％減）、経常利益1,158百万円（前年同期比3.3％減）、親会社株主に帰属する四半期純利益807百万円（前年同期比26.5％増）となった。営業利益の減少は、賃金引上げや物価上昇の影響によるものである。前年同期と比較して、葬祭事業の成長が業績を押し上げたが、冠婚事業の減少が影響を及ぼした。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の業績予想は、売上高10,389百万円（前年同期比3.1％増）、営業利益1,759百万円（前年同期比7.8％増）、経常利益1,916百万円（前年同期比8.7％増）、親会社株主に帰属する当期純利益1,253百万円（前年同期比41.1％増）である。業績成長の根拠は、葬祭事業の需要増加と新サービスの導入によるものである。ただし、物価上昇や金利の影響、海外経済の不安定さがリスク要因として挙げられる。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の予想配当額は33.00円であり、前期からの増加が見込まれている。これは、業績の改善に伴う株主還元の一環である。配当の増加は、企業の安定した成長を反映している。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。