レックの決算短信<2025年３月期第３四半期決算短信〔日本基準〕(連結)>銘柄分析

1. 環境分析

レック株式会社は日用品の企画・製造・販売を行う企業であり、主に家庭用日用雑貨品、清掃・衛生用消耗品、その他の製品を取り扱っている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：国内経済は緩やかな回復基調にあるが、実質賃金の低迷により消費者の節約志向が強く、消費マインドは伸び悩んでいる。特に、物価上昇が続く中で、消費者は価格に敏感になっている。
・競争における供給の状況：原材料価格の高止まりや円安の影響で調達コストが上昇しているが、企業は生産性向上やコスト削減に努めている。供給側の競争は厳しい状況が続いている。
・既存競合他社について：日用品業界には多くの競合が存在し、特に大手企業が強い影響力を持っている。競争が激化しており、価格競争が発生する可能性がある。
・新規参入企業について：新規参入企業は少ないが、ニッチな市場を狙った小規模な企業が存在する。これらの企業は独自の製品やサービスで差別化を図っている。
・代替品について：消費者は価格や品質を重視しており、代替品の選択肢が増えている。特に、エコ商品や低価格商品が人気を集めている。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第3四半期の売上高は506億49百万円で前年同期比9.2％増加した。営業利益は23億72百万円で前年同期比18.9％増、経常利益は25億60百万円で22.3％増、親会社株主に帰属する四半期純利益は16億56百万円で61.7％増加した。前年同期に比べて新製品の売上が伸びたことが主な要因である。前期との差異として、特に利益率の改善が見られた。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の通期業績予想は売上高65,000百万円、営業利益2,000百万円、経常利益2,150百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1,300百万円とされている。リスク要因としては、原材料価格の高止まりや円安の影響が挙げられる。また、消費者の節約志向が続く中で、売上の伸びが鈍化する可能性もある。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の予想配当は年間20.00円であり、前期と同水準である。配当額の変更はないが、自己株式の取得が行われており、株主還元の姿勢が示されている。

5. 株価予想

業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は「横ばい」と予想される。