ブロードリーフの決算短信<2024年12月期 決算短信〔ＩＦＲＳ〕（連結）>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業はITサービス事業を主なビジネスとしており、主にクラウドサービスとパッケージシステムの2つのセグメントに分かれている。クラウドサービスはサブスクリプション型ソフトの利用料や手数料から成り、パッケージシステムは特定業界向けのソフトウェア販売から成る。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：デジタルトランスフォーメーションの進展により、企業のIT投資が活発化している。特に、クラウドサービスへの需要が高まっており、業務改革や生産性向上を目的とした投資が増加している。
・競争における供給の状況：競合他社もクラウドサービスを強化しており、価格競争が激化している。特に、AI技術を活用した新サービスの提供が求められている。
・既存競合他社について：大手IT企業や新興企業が競争相手となっており、特にクラウドサービス市場では競争が熾烈である。
・新規参入企業について：新たなスタートアップ企業がクラウドサービス市場に参入しており、革新的なサービスを提供することで市場シェアを獲得しようとしている。
・代替品について：オンプレミス型のソフトウェアや他のクラウドサービスが代替品として存在し、顧客の選択肢が広がっている。

2. 当期業績の内容

2024年12月期の売上収益は180億45百万円で、前期比17.3％の増加となった。営業利益は674百万円、税引前利益は545百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は343百万円で、いずれも前期の損失から黒字転換した。業績の改善は、クラウドサービスの売上が前期比48.6％増加したことに起因している。前期との乖離は、特にクラウドサービスの成長が大きな要因である。

3. 次期業績予想の内容

2025年12月期の連結業績予想は、売上収益201億円、営業利益15億円、税引前利益15億円、親会社の所有者に帰属する当期利益10億円である。クラウドソフト契約の通年計上や、パッケージソフトからクラウドソフトへの切り替えが進むことで、売上は増加する見込みである。一方で、物価上昇による仕入れコストの増加がリスク要因として挙げられる。

4. 投資に関する事項

当期の配当は年間2.0円であり、次期の配当予想は1株当たり4.0円（中間配当2.0円、期末配当2.0円）である。配当額の増加は、業績改善に伴う利益還元の一環として行われる。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「上昇」と予想する。業績が改善し、次期業績予想も成長が見込まれるため、株価はポジティブな反応を示すと考えられる。