東京センチュリーの決算短信<2025年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は以下のビジネスセグメントを有する。国内リース事業、オートモビリティ事業、スペシャルティ事業、国際事業、環境インフラ事業。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：国内外でのリース需要は堅調であり、特に国際事業においては為替差益が需要を押し上げている。オートモビリティ事業では、レンタカー需要の回復が見られ、特に観光業の回復が影響している。
・競争における供給の状況：リース業界全体での供給は安定しているが、特に国際事業においては競争が激化している。新規参入企業の増加により、価格競争が発生している。
・既存競合他社について：主要な競合には、リース業界の大手企業が存在し、特に国内リース事業においては価格競争が厳しい。オートモビリティ事業では、他のレンタカー会社との競争が影響している。
・新規参入企業について：新規参入企業が増加しており、特にテクノロジーを活用した新しいビジネスモデルが注目されている。これにより、従来のリース業務に変革が求められている。
・代替品について：代替品としては、カーシェアリングやライドシェアサービスが挙げられ、特に若年層を中心に人気が高まっている。これにより、オートモビリティ事業に影響が出ている。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第3四半期の連結業績は、売上高1,011,829百万円、営業利益90,457百万円、経常利益101,704百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益72,037百万円であった。前年同期比で売上高は0.8％増加したが、営業利益は10.6％の増加を記録した。特に、スペシャルティ事業と国際事業の成長が寄与した。前期との差異として、売上高は前年同期比での増加が見られたが、成長率は鈍化している。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の連結業績予想は、経常利益125,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益80,000百万円、1株当たり当期純利益163.38円である。リスク要因としては、為替変動や国際情勢の不安定さが挙げられる。また、競争の激化により、価格圧力が利益率に影響を与える可能性がある。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の予想配当額は58.00円であり、前期からの増加が見込まれている。配当の増加は、業績の改善に基づくものであり、株主還元の意向が示されている。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。