めぶきフィナンシャルグループの決算短信<2025年３月期 第３四半期決算短信〔日本基準〕(連結)>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は、銀行業務を中心とした総合金融サービスを提供している。セグメント情報としては、資金運用収益、役務取引等収益、その他経常収益が含まれる。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：金融サービス全般に対する需要は堅調であり、特に中小企業向けの融資需要が増加している。デジタルバンキングの普及により、顧客の利便性向上が求められている。
・競争における供給の状況：競合他社もデジタル化を進めており、オンラインサービスの充実が図られている。特にフィンテック企業の台頭が影響を与えている。
・既存競合他社について：大手銀行や地方銀行が競争相手であり、特に大手は資本力が強く、価格競争が激化している。
・新規参入企業について：フィンテック企業が新たに市場に参入しており、特にモバイル決済や融資サービスにおいて競争が激化している。
・代替品について：代替的な金融サービスとして、クラウドファンディングやP2Pレンディングが存在し、特に若年層の顧客に人気が高まっている。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第3四半期の連結業績は、経常収益が260,758百万円、経常利益が70,373百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が49,104百万円である。前年同期比で経常収益は11.9%増加し、経常利益は50.9%増加した。前期に比べて業績は大きく改善しており、特に資金運用収益の増加が寄与している。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期通期の連結業績予想は、経常利益80,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益56,000百万円である。業績予想は前期比でそれぞれ26.8%増、29.1%増を見込んでいる。リスク要因としては、金利の変動や経済情勢の不透明感が挙げられる。特に、金利上昇が資金調達コストに影響を与える可能性がある。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の予想配当額は1株当たり16.00円であり、前期からの増配が見込まれている。増配の理由は、業績の改善に伴う利益の増加である。自社株買いについては、自己株式の消却が決議されており、株主還元の一環として位置付けられている。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「上昇」と予想する。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であれば、株価の反応は「横ばい」となるが、業績改善のトレンドが続くことから、上昇が期待される。