世紀東急工業の決算短信<2025年３月期　第３四半期決算短信〔日本基準〕（連結）>銘柄分析

1. 環境分析

世紀東急工業株式会社は、主に建設事業、舗装資材製造販売事業、その他の事業（自動車リースや売電事業など）を展開している。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：国内経済は緩やかな回復基調にあるが、物価上昇や中東情勢の不安定さが影響を及ぼしている。特に、公共事業や民間投資の需要は堅調であるが、原材料価格の高騰が影響している。
・競争における供給の状況：建設業界では、原材料の供給が不安定であり、特にストレートアスファルトなどの価格が高止まりしている。これにより、企業はコスト管理に苦慮している。
・既存競合他社について：競合他社も同様の環境下で事業を展開しており、価格競争が激化している。特に、大手企業が市場シェアを拡大する中、中小企業は厳しい競争に直面している。
・新規参入企業について：新規参入企業は少ないが、特定のニッチ市場においては新たな競合が現れる可能性がある。特に、環境配慮型の建設資材を提供する企業が注目されている。
・代替品について：代替品としては、リサイクル材や新素材が挙げられる。これらは環境意識の高まりとともに需要が増加しており、企業はこれに対応する必要がある。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第3四半期の連結業績は、売上高73,715百万円（前年同期比13.7％増）、営業利益4,119百万円（49.3％増）、経常利益4,092百万円（50.1％増）、親会社株主に帰属する四半期純利益2,727百万円（34.3％増）となった。前年同期は売上高64,826百万円であったため、業績は大きく改善している。業績予想との乖離は特に見られない。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の連結業績予想は、売上高96,900百万円（前期比10.1％増）、営業利益5,520百万円（34.9％増）、経常利益5,450百万円（33.6％増）、親会社株主に帰属する当期純利益3,700百万円（35.0％増）である。リスク要因としては、原材料価格の高騰や景気の不透明感が挙げられる。特に、物価上昇が消費者の購買意欲に影響を与える可能性がある。

4. 投資に関する事項

配当は2025年3月期も45.00円を予定しており、前期から変更はない。配当維持の理由は、安定した業績とキャッシュフローの確保によるものである。自社株買いについての情報は特に記載されていない。

5. 株価予想

業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は「横ばい」と予想される。