ゴールドウインの決算短信<2025年３月期　第３四半期決算短信〔日本基準〕（連結）>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業はスポーツ用品関連事業を展開しており、主にアパレル、シューズ、アクセサリーなどのセグメントがある。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：国内外のインバウンド需要が高まり、高額品や冬物衣料の売上を支えている。特に都市部の百貨店ではアジアからの高額消費層の需要が顕著で、消費を牽引している。
・競争における供給の状況：原材料価格の上昇や為替変動が影響し、供給コストが増加している。これにより、利益率が圧迫される可能性がある。
・既存競合他社について：競合他社も同様にインバウンド需要を取り込んでおり、特に都市部での競争が激化している。各社が新商品やプロモーションを強化している。
・新規参入企業について：新規参入企業は少ないが、オンライン販売の拡大により、低コストの新興ブランドが市場に影響を与える可能性がある。
・代替品について：スポーツアパレル市場には多くの代替品が存在し、特にファストファッションブランドが価格競争を引き起こしている。消費者の選択肢が増えることで、価格競争が激化する恐れがある。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第3四半期の売上高は96,833百万円で前年同期比2.1％増加した。営業利益は16,939百万円で前年同期比11.7％減少した。経常利益は21,885百万円で7.2％減少し、親会社株主に帰属する四半期純利益は17,695百万円で0.7％増加した。業績は期初の見通し通りに推移したが、営業利益の減少は主に販売費及び一般管理費の増加によるものである。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の通期業績予想は売上高133,200百万円、営業利益18,100百万円、経常利益25,900百万円、親会社株主に帰属する当期純利益21,000百万円である。リスク要因としては、原材料価格の上昇や為替変動、競争の激化が挙げられる。特に、秋冬商品の販売ピークが第4四半期に分散することが影響する可能性がある。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の期末配当金は123円を予定しており、前期からの変更はない。株主還元策としては、自己株式の取得も進めており、株主への還元を強化する方針である。

5. 株価予想

業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は「横ばい」と予想される。