ＬＩＸＩＬの決算短信<2025年3月期 第3四半期決算短信〔IFRS〕（連結）（公認会計士等による期中レビューの完了）>銘柄分析

1. 環境分析

株式会社LIXILは、住宅設備や建材の製造・販売を行う企業であり、主なセグメントには住宅設備、建材、商業施設向け製品が含まれる。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：住宅市場の回復に伴い、住宅設備や建材の需要が増加している。特にリフォーム需要が高まっており、持続可能な製品への関心も高まっている。
・競争における供給の状況：国内外の競合他社が多く存在し、価格競争が激化している。特に海外からの輸入品が増加しており、価格競争力が求められる。
・既存競合他社について：大手企業が多く、特にTOTOやパナソニックなどが強力な競合として存在する。これらの企業はブランド力と技術力を活かし、シェアを拡大している。
・新規参入企業について：新興企業がエコ製品やスマートホーム関連の製品を提供することで市場に参入している。これにより、競争がさらに激化する可能性がある。
・代替品について：DIY市場の拡大により、消費者が自らリフォームを行うケースが増えている。これにより、プロフェッショナルサービスの需要が減少する可能性がある。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第3四半期の業績は、売上収益が1,140,456百万円で前年同期比1.6%の増加、事業利益は31,070百万円で16.7%の増加を記録した。一方、四半期利益は4,590百万円で前年同期比59.4%の減少となった。これは、法人所得税費用の増加や非継続事業からの損失が影響したためである。業績予想との乖離は特に見られなかった。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の通期業績予想は、売上収益1,570,000百万円、事業利益35,000百万円、四半期利益8,000百万円とされている。業績成長の根拠としては、住宅市場の回復やリフォーム需要の増加が挙げられる。ただし、競争の激化や原材料費の上昇がリスク要因として存在する。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の予想配当は45.00円で、前期と同水準を維持する見込みである。配当額の変更はないが、安定した配当政策を継続する意向が示されている。

5. 株価予想

上記の業績や市場環境を考慮すると、向こう3ヶ月以内の株価は「横ばい」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率も当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。