明治ホールディングスの決算短信<2025年３月期 第３四半期決算短信〔日本基準〕（連結）>銘柄分析

1. 環境分析

明治ホールディングス株式会社は、食品および医薬品の2つの主要セグメントを持つ企業である。食品セグメントにはデイリー、カカオ、ニュートリション、フードソリューション、その他が含まれ、医薬品セグメントには国内事業、海外事業、ワクチン・動物薬事業が含まれる。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：国内では所得環境の改善により、抗菌薬需要が継続している。食品セグメントでは、健康志向の高まりに伴い、栄養価の高い製品への需要が増加している。
・競争における供給の状況：原材料価格の上昇が続いており、企業は価格改定を通じてコスト上昇分を吸収しようとしている。供給側の不安定さが影響を及ぼしている。
・既存競合他社について：競合他社も同様に原材料価格の上昇に直面しており、価格競争が激化している。特に、食品業界では新規参入企業の影響も見られる。
・新規参入企業について：健康食品や機能性食品を提供する新規企業が増加しており、競争が激化している。特に、オンライン販売を通じた新規参入が目立つ。
・代替品について：植物由来の代替品や、低カロリー食品の需要が高まっており、従来の乳製品や肉製品に対する代替品が市場に浸透している。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第3四半期の売上高は875,026百万円で前年同期比5.0％増加したが、営業利益は66,454百万円で4.7％減少した。経常利益も65,038百万円で4.8％減少し、親会社株主に帰属する四半期純利益は43,624百万円で2.9％減少した。業績の減少は、原材料価格の上昇や為替の影響が主な要因である。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の通期業績予想は、売上高1,159,000百万円、営業利益86,000百万円、経常利益83,500百万円、親会社株主に帰属する当期純利益50,000百万円を見込んでいる。リスク要因としては、原材料価格のさらなる上昇や、為替変動、国内外の経済情勢の不透明さが挙げられる。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の予想配当額は1株当たり100円であり、前期からの増配が見込まれている。増配の理由は、安定したキャッシュフローの確保と株主還元の強化にある。

5. 株価予想

業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は「横ばい」と予想される。