南海プライウッドの決算短信<2025年３月期　第３四半期決算短信〔日本基準〕（連結）>銘柄分析

1. 環境分析

南海プライウッド株式会社は、木材関連事業、電線関連事業、一般管工事関連事業の3つのセグメントで構成されている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：住宅関連市場は新設住宅着工戸数の低迷が続く中、リフォーム市場や集合住宅市場への需要が高まっている。特に「持家」の着工戸数は前年同期比で増加傾向にあり、一定の需要が見込まれる。
・競争における供給の状況：資材価格の高騰が続いており、供給側はコスト管理や生産性向上に注力している。特に、海外市場での事業基盤強化が求められている。
・既存競合他社について：競争が激化しており、特に価格競争が顕著である。新規顧客の開拓や小口販売の拡充が求められている。
・新規参入企業について：新規参入企業の影響は限定的だが、業界全体の競争が激化しているため、注意が必要である。
・代替品について：代替品の影響は少ないが、環境意識の高まりにより、エコ素材やリサイクル材の需要が増加している。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第3四半期の売上高は18,620百万円で前年同期比3.4％増加した。営業利益は784百万円で9.4％増加したが、経常利益は1,363百万円で6.1％減少し、親会社株主に帰属する四半期純利益は645百万円で7.0％減少した。前期との比較では、売上高は増加したものの、経常利益と純利益は減少しており、業績予想との乖離が見られる。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の通期業績予想は、売上高25,000百万円、営業利益700百万円、経常利益1,300百万円、親会社株主に帰属する当期純利益400百万円とされている。リスク要因としては、資材価格の高騰、為替変動、景気の不透明感が挙げられる。特に、住宅市場の動向が業績に大きく影響する可能性がある。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の配当予想は150円で、前期から変更はない。配当維持の理由としては、安定した利益確保と株主還元の意向がある。自社株買いについての具体的な情報は記載されていない。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。