北陸瓦斯の決算短信<2025年３月期　第３四半期決算短信〔日本基準〕（連結）>銘柄分析

1. 環境分析

北陸瓦斯株式会社は、都市ガス、LPG、ガス設備の保全・設計施工、住宅設備機器の販売施工、土木・管工事、太陽光発電のセグメントを持つ。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：ガス需要は季節的に変動し、特に冬期にピークを迎える。2024年の冬は気温が高く、給湯・暖房用需要が減少したため、ガス販売量が前年同期比で減少した。
・競争における供給の状況：供給側では、LNG価格が前年に比べ低く推移しており、原料費が減少したことが影響している。供給能力は安定しているが、需要の変動に敏感である。
・既存競合他社について：競合他社も同様に季節的な需要に依存しており、価格競争が激化している。特に、都市ガス市場では他社との競争が厳しい。
・新規参入企業について：新規参入企業は少ないが、再生可能エネルギーの普及に伴い、エネルギー市場全体に新たな競争が生じる可能性がある。
・代替品について：電気や再生可能エネルギーが代替品としての地位を高めており、特に家庭用のエネルギー供給において競争が激化している。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第3四半期の売上高は406億3百万円で、前年同期比で1.4%減少した。営業損失は9億68百万円、経常損失は7億56百万円で、前年同期の損失より改善が見られた。特別利益として固定資産の売却による6億22百万円が計上され、親会社株主に帰属する四半期純損失は1億50百万円となった。業績予想との乖離は見られなかった。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の通期業績予想は、売上高62,700百万円、営業利益760百万円、経常利益990百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1,490百万円とされている。冬期のガス需要が計画通り推移しているため、業績は安定していると予想されるが、気温の変動がリスク要因として挙げられる。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の予想配当は80円で、前期と変わらない。配当維持の理由は、安定したキャッシュフローと自己資本比率の高さに起因している。

5. 株価予想

業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は「横ばい」と予想される。