ＧＭＯペパボの決算短信<2024年12月期決算短信〔日本基準〕(連結)>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は「人類のアウトプットを増やす」というミッションのもと、ウェブサービスやスマートフォンアプリを提供している。主なセグメントは以下の通り：ドメイン・レンタルサーバー（ホスティング）事業、EC支援事業、ハンドメイド事業、金融支援事業、その他。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：デジタル化の進展により、オンラインサービスの需要は高まっているが、競争も激化している。特にEC支援やハンドメイド市場では、他社との差別化が求められる。
・競争における供給の状況：多くの企業が同様のサービスを提供しており、価格競争が発生している。特にホスティングサービスでは、低価格プランが多くの顧客を引きつけている。
・既存競合他社について：主要な競合には、さまざまなホスティングサービスやECプラットフォームが存在し、特に大手企業が市場シェアを持っている。
・新規参入企業について：新たなスタートアップが次々と市場に参入しており、特にニッチなサービスを提供する企業が増加している。
・代替品について：自社サービスの代替として、オープンソースのプラットフォームや無料のサービスが存在し、顧客の選択肢が広がっている。

2. 当期業績の内容

2024年12月期の連結業績は、売上高10,922百万円（前期比0.2％増）、営業利益829百万円（前期は営業損失340百万円）、経常利益937百万円（前期は経常損失246百万円）、親会社株主に帰属する当期純利益591百万円（前期は親会社株主に帰属する当期純損失628百万円）となった。売上高はストック型ビジネスの価格改定効果や高単価プランの契約比率上昇により増加したが、フロー型ビジネスの伸び悩みが影響した。利益面では、貸倒関連費用の減少やAI活用によるコスト削減が寄与した。

3. 次期業績予想の内容

2025年12月期の連結業績予想は、売上高11,184百万円（前期比2.4％増）、営業利益888百万円（7.2％増）、経常利益860百万円（8.2％減）、親会社株主に帰属する当期純利益536百万円（9.3％減）を見込んでいる。売上高の増加は、ストック型ビジネスの成長が期待される一方で、フロー型ビジネスの減少がリスク要因となる。特に、EC支援事業やハンドメイド事業の競争が激化する中で、顧客の獲得が課題となる可能性がある。

4. 投資に関する事項

2024年12月期の配当は1株につき57.00円（配当性向50.8％）とされており、次期の配当は67.00円（配当性向65％以上）に増配される予定である。配当の増加は、業績の回復を反映したものであり、株主還元の強化が図られている。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。