ミロク情報サービスの決算短信<2025年３月期 第３四半期決算短信〔日本基準〕（連結）>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業はソフトウェア関連事業を主なビジネスとしており、特に会計事務所向けのERP製品や中堅・中小企業向けのソリューションを提供している。セグメント情報は単一セグメントであるため、詳細な区分は省略する。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：国内経済は雇用・所得環境の改善により緩やかに回復しているが、物価上昇や海外景気の下振れが影響を及ぼす可能性がある。IT投資需要は高まっており、特にデジタル化や働き方改革に関連する需要が顕著である。
・競争における供給の状況：競合他社も同様にIT投資を強化しており、特にクラウドサービスやサブスクリプション型のビジネスモデルへの移行が進んでいる。供給側の競争は激化している。
・既存競合他社について：同業他社は、特にクラウドサービスやAI技術を活用したソリューションを提供しており、競争が激化している。顧客のニーズに応じた柔軟なサービス提供が求められている。
・新規参入企業について：新規参入企業も増加しており、特にスタートアップ企業が革新的な技術を持ち込むことで市場に影響を与えている。これにより、競争環境がさらに厳しくなっている。
・代替品について：代替品としては、オープンソースソフトウェアや他のクラウドサービスが挙げられ、これらはコスト面での競争力を持っているため、顧客の選択肢が広がっている。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第3四半期の売上高は34,738百万円で前年同期比5.9％増、営業利益は4,890百万円で7.5％増、経常利益は4,965百万円で6.1％増、親会社株主に帰属する四半期純利益は3,562百万円で9.7％増となった。前年同期に比べて売上高は増加したが、営業利益は人件費の増加や仕入原価の上昇により、利益率が圧迫された。業績予想との乖離は特に見られなかった。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の業績予想は、売上高45,500百万円、営業利益6,740百万円、経常利益6,750百万円、親会社株主に帰属する当期純利益4,440百万円とされている。リスク要因としては、物価上昇や海外経済の不透明感が挙げられ、これが国内景気に影響を与える可能性がある。また、IT投資需要の変動もリスク要因となる。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の予想配当額は55.00円であり、前期からの増配が見込まれている。これは、業績の改善に伴う株主還元の一環として実施されるものである。

5. 株価予想

上記を考慮し、向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率も当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。