ＴＢグループの決算短信<2025年３月期第３四半期決算短信［日本基準］（連結）>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は、主にLEDサイネージ事業とSA機器事業の2つのセグメントで構成されている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：インバウンド需要の拡大や雇用環境の改善により、特に法人向け大型サイネージの需要が増加している。一方で、中小型LEDサイネージは地方での販売が低迷している。
・競争における供給の状況：競合他社も同様の製品を提供しており、特に大型サイネージ市場では競争が激化している。新技術の導入が求められる中、企業は差別化を図る必要がある。
・既存競合他社について：大手電機メーカーや専門のサイネージ企業が存在し、価格競争や技術革新が進んでいる。特に、デジタルサイネージの分野では新規参入も多く、競争が激化している。
・新規参入企業について：新たな技術を持つスタートアップ企業が市場に参入しており、特にクラウド型サービスやAIを活用したソリューションが注目されている。
・代替品について：従来のLCDディスプレイや印刷物が代替品として存在し、特にコスト面での競争が影響を与えている。デジタルサイネージの普及が進む中でも、コストを重視する顧客には依然として代替品が選ばれることがある。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第3四半期の業績は、売上高1,663百万円（前年同期比5.2％減）、営業損失172百万円、経常損失173百万円、親会社株主に帰属する四半期純損失178百万円となった。前年同期と比較して、法人向け大型サイネージの受注が増加したものの、中小型LEDサイネージの販売が低迷したことが影響している。また、インボイス制度対応特需の反動もあり、SA機器事業の売上が減少した。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の業績予想は未定である。原材料価格の高騰や為替相場の不安定さ、料飲食店における人手不足などの不確定要素が多く、明確な数値化が困難な状況である。新規事業の進展が期待されるが、実現には時間がかかる可能性がある。リスク要因としては、競争の激化や市場の変化、経済情勢の不透明さが挙げられる。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の予想配当は0.00円であり、前期から変更はない。業績の不振が続いているため、配当の支払いは見送られている。株主還元に関しては、今後の業績改善が見込まれる場合に再検討される可能性がある。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想する。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。市場の不透明感が続く中、投資家の慎重な姿勢が影響する可能性がある。