かどや製油の決算短信<2025年３月期　第３四半期決算短信〔日本基準〕（連結）>銘柄分析

1. 環境分析

かどや製油株式会社は、ごま油事業と食品ごま事業の2つの主要セグメントを持つ。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：国内市場では、生活必需品の値上がりが消費者の節約志向を強めているが、外食産業は回復傾向にある。特に、インバウンド需要が外食消費を押し上げている。
・競争における供給の状況：原材料価格の高止まりや円安が影響し、供給コストが上昇している。企業はコスト削減や価格是正に取り組んでいる。
・既存競合他社について：競合他社も同様に原材料価格の上昇に直面しており、価格競争が激化している。特に、国内外のごま油市場では競争が厳しい。
・新規参入企業について：新規参入企業の動向は見られないが、既存の競合が新商品開発やマーケティング強化を進めているため、注意が必要。
・代替品について：植物油や他の調味料が代替品として存在し、消費者の選択肢が広がっている。特に健康志向の高まりから、オリーブオイルなどの需要が増加している。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第3四半期の売上高は29,885百万円で前年同期比10.3%増加した。営業利益は2,811百万円で1.2%減少、経常利益は3,047百万円で0.6%減少した。親会社株主に帰属する四半期純利益は2,075百万円で0.5%増加した。業績予想との乖離は見られない。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の通期業績予想は、売上高38,500百万円、営業利益2,500百万円、経常利益2,600百万円、親会社株主に帰属する当期純利益2,000百万円を見込んでいる。リスク要因としては、原材料価格のさらなる上昇や為替レートの変動、消費者の節約志向の継続が挙げられる。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の予想配当は85.00円であり、前期からの変更はない。配当額の維持は、安定した利益確保を背景にしている。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率も当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。