パン・パシフィック・インターナショナルホールディングスの決算短信<2025年6月期第2四半期（中間期）決算短信〔日本基準〕（連結）>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は、国内事業、北米事業、アジア事業の3つのセグメントで構成されている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：国内外での消費者の生活防衛意識の高まりにより、価格競争が激化している。特に、物価上昇が続く中で、消費者はコストパフォーマンスを重視している。免税売上の増加が見込まれるが、全体的な消費動向には慎重な姿勢が求められる。
・競争における供給の状況：人手不足による人件費の上昇が影響しており、供給側もコスト圧力に直面している。特に小売業界では、労働力の確保が難しく、これがサービスの質や供給能力に影響を与えている。
・既存競合他社について：競合他社は、価格競争やプロモーション活動を強化しており、特に大手ディスカウントストアやオンライン小売業者が市場シェアを拡大している。差別化戦略が求められる。
・新規参入企業について：新規参入企業は、特にオンラインプラットフォームを活用したビジネスモデルで市場に参入しており、既存企業に対する競争圧力が高まっている。
・代替品について：消費者の選択肢が増えており、特にオンラインショッピングや他の小売業者の台頭により、代替品の選択肢が広がっている。これにより、価格やサービスの競争が一層激化している。

2. 当期業績の内容

2025年6月期第2四半期の連結業績は、売上高1,128,614百万円（前年同期比7.7％増）、営業利益89,749百万円（同18.9％増）、経常利益86,914百万円（同18.1％増）、親会社株主に帰属する中間純利益53,977百万円（同12.0％増）であった。前年同期と比較して、特に営業利益の増加が顕著であり、免税売上の増加やPB/OEM商品の売上が寄与した。業績予想との乖離は特に見られなかった。

3. 次期業績予想の内容

2025年6月期の連結業績予想は、売上高2,220,000百万円（前期比6.0％増）、営業利益155,000百万円（同10.6％増）、経常利益150,800百万円（同1.4％増）、親会社株主に帰属する当期純利益90,000百万円（同1.5％増）とされている。業績予想の修正が行われた背景には、欧米の高金利や中国の不動産市場の停滞が影響している。リスク要因としては、外部環境の不透明感や競争の激化が挙げられる。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年6月期第2四半期末の配当金は9.00円であり、前期の5.00円から増加している。通期の配当予想は34.00円であり、前期からの増加が見込まれている。配当額の変更理由は、業績の向上に伴う株主還元の強化である。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。