ヨンキュウの決算短信<2025年３月期　第３四半期決算短信〔日本基準〕（連結）>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は、鮮魚の販売事業、餌料・飼料の販売事業、その他の事業の3つのセグメントで構成されている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：国内外の経済回復に伴い、鮮魚の需要は緩やかに増加しているが、消費者の健康志向の高まりにより、品質の高い製品への需要が強まっている。特に、加工品の需要が好調である。
・競争における供給の状況：供給側では、気候変動の影響により漁獲量が不安定であり、特に赤潮や海水温の上昇が影響を及ぼしている。これにより、供給が制約され、価格が上昇する可能性がある。
・既存競合他社について：競合他社は、同様の市場環境に直面しており、特に大手企業が価格競争を仕掛けている。これにより、利益率が圧迫される傾向が見られる。
・新規参入企業について：新規参入企業は、特にオンライン販売を通じて市場に参入しており、消費者の利便性を追求している。これにより、従来の流通チャネルに影響を与える可能性がある。
・代替品について：代替品としては、冷凍食品や植物由来の代替品が増加しており、特に健康志向の消費者に支持されている。これにより、鮮魚の需要に影響を与える可能性がある。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第3四半期の売上高は342億91百万円で前年同期比0.7％増加したが、営業利益は11億79百万円で前年同期比23.9％減少した。経常利益も16億47百万円で12.9％減少し、親会社株主に帰属する四半期純利益は11億24百万円で13.9％減少した。業績の悪化は、養鰻事業における販売価格の低下と原材料価格の上昇が主な要因である。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の通期業績予想は、売上高46,000百万円、営業利益2,000百万円、経常利益2,500百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1,800百万円とされている。業績予想の根拠としては、鮮魚の販売事業の回復が期待される一方で、原材料価格の高止まりや気候変動による影響がリスク要因として挙げられる。特に、赤潮の発生や海水温の上昇が続く場合、業績に悪影響を及ぼす可能性がある。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の年間配当金は未定であり、安定配当を基本方針としているが、現時点では具体的な配当額は発表されていない。前期の配当は20円であったが、今期の配当方針が未定であるため、株主還元に関する不透明感が残る。

5. 株価予想

上記を考慮すると、向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。