セキドの決算短信<2025年３月期 第３四半期決算短信〔日本基準〕（連結）>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業はファッション事業、美容事業、賃貸部門、その他のセグメントから構成されている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：ファッション事業においては、韓国コスメの人気が高まっており、特に若年層を中心に需要が増加している。美容事業では、コロナ禍からの回復に伴い、消費者の購買意欲が回復しているが、競争が激化している。
・競争における供給の状況：韓国コスメ市場は多くの新規ブランドが参入しており、供給が増加している。これにより、価格競争が激化し、企業は差別化戦略を強化する必要がある。
・既存競合他社について：主要な競合には、他の韓国コスメブランドや国内の化粧品メーカーが存在する。特に、価格や品質で競争力を持つ企業が多く、シェア争いが続いている。
・新規参入企業について：新たに韓国コスメを扱う店舗やオンラインショップが増加しており、特にSNSを活用したマーケティングが効果を上げている。これにより、消費者の選択肢が広がり、競争が一層厳しくなっている。
・代替品について：化粧品市場では、オーガニックやナチュラル製品の需要が高まっており、これらの代替品が競争相手となっている。消費者の健康志向が強まる中、これらの製品が人気を集めている。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第3四半期の業績は、売上高5,745百万円で前年同期比7.3％減少した。営業損失は126百万円、経常損失は166百万円、親会社株主に帰属する四半期純損失は207百万円となった。前年同期は営業利益115百万円、経常利益111百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益68百万円であった。業績の悪化は、新規店舗のイニシャルコストや円安による売上原価の影響が大きい。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の通期業績予想は、売上高8,700百万円、営業利益152百万円、経常利益72百万円、親会社株主に帰属する当期純利益50百万円を見込んでいる。ファッション事業の年末年始商戦の成果や新店効果が期待されるが、美容事業の競争激化や円安の影響がリスク要因として挙げられる。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の予想配当は10円であり、前期からの変更はない。株主還元の方針は維持されているが、業績の回復が見込まれる中での配当維持は慎重に行われる必要がある。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想する。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であれば、株価の反応は横ばいとなる見込みである。