レーザーテックの決算短信<2025年６月期　第２四半期（中間期）決算短信〔日本基準〕　（連結）>銘柄分析

1. 環境分析

レーザーテック株式会社は、主に半導体関連装置の設計、製造、販売を行う企業である。セグメント情報は単一のセグメントであり、検査・測定装置に特化している。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：半導体業界は、スマートフォンやパソコンの需要回復が鈍化しているが、生成AI関連の投資は活発である。特に、先端半導体の需要は依然として高いが、パワー半導体関連の需要は低迷している。
・競争における供給の状況：供給側では、半導体製造装置の供給が安定しているが、特定の分野においては供給過剰の懸念もある。特に、生成AI関連の需要に応じた供給体制が求められている。
・既存競合他社について：競合他社は、同様の半導体関連装置を提供しており、技術革新や価格競争が激化している。特に、海外の競合が価格面での圧力をかけている。
・新規参入企業について：新規参入企業は、特にAI関連技術を活用した新しい製品を開発しており、既存企業に対する競争が激化している。
・代替品について：代替品としては、従来の半導体製造装置に加え、AIを活用した新しい製造プロセスが挙げられる。これにより、従来の装置の需要が減少する可能性がある。

2. 当期業績の内容

2025年6月期第2四半期の売上高は128,968百万円で、前年同期比35.8％増加した。営業利益は63,662百万円で100.5％の増加、経常利益は62,438百万円で99.5％の増加、親会社株主に帰属する中間純利益は43,318百万円で95.1％の増加となった。前年同期と比較して、特にサービス部門の成長が顕著であり、全体的に業績は好調である。業績予想との乖離は特に見られない。

3. 次期業績予想の内容

2025年6月期の通期業績予想は、売上高240,000百万円、営業利益104,000百万円、経常利益104,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益74,000百万円である。リスク要因としては、地政学リスクや半導体業界の需要変動が挙げられる。特に、生成AI関連の需要が今後も持続するかどうかが重要なポイントとなる。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年6月期の第2四半期末に115.00円の配当を予定しており、前期からの増配である。通期では288.00円を見込んでおり、前年の230.00円からの増加が見込まれている。増配の理由は、業績の好調に基づく株主還元の強化である。

5. 株価予想

業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は「横ばい」と予想される。