セブン工業の決算短信<2025年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕（非連結）>銘柄分析

1. 環境分析

セブン工業株式会社は、内装建材事業と木構造事業の2つの主要セグメントを持つ企業である。内装建材事業は、主に住宅や商業施設向けの建材を提供し、木構造事業は木材を用いた建築物の構造部分を扱う。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：住宅市場は新設住宅着工戸数の減少傾向が続いており、消費マインドの低下が影響している。特に、資材価格の高騰が住宅価格に影響を与え、需要が抑制されている。
・競争における供給の状況：供給側では、資材価格の上昇により競争が激化している。特に、木材価格の高騰が影響し、価格競争が厳しくなっている。
・既存競合他社について：競合他社も同様の市場環境に直面しており、価格競争が激化している。特に、非住宅分野へのシフトを図る企業が増えている。
・新規参入企業について：新規参入企業は少ないが、既存企業が新たな製品開発やサービス提供を行うことで競争が激化する可能性がある。
・代替品について：代替品としては、合成材料や他の建材が考えられ、特に環境意識の高まりからエコ素材の需要が増加している。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第3四半期の売上高は117億34百万円で、前年同期比で0.4%の減少となった。営業利益は1億95百万円で、前年同期比で227.5%の増益を記録した。経常利益は2億4百万円、四半期純利益は1億81百万円で、前年同期は四半期純損失714百万円であった。業績は前年からの改善が見られるが、売上高の減少は依然として課題である。

3. 次期業績予想の内容

次期業績予想では、営業利益が2億5百万円、経常利益が2億10百万円、当期純利益が1億85百万円となる見込みである。主な根拠は、内装建材事業における受注増加と収益体質の改善である。ただし、物価上昇や住宅価格の高騰、持ち家の減少などのリスク要因が存在し、これらが業績に影響を与える可能性がある。

4. 投資に関する事項

配当については、2024年4月30日に公表した当初予想から変更はない。2025年3月期の配当予想は、期末に10.00円を予定しており、合計で20.00円となる見込みである。配当の維持は、安定した収益基盤の確保を反映している。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想する。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。