ネットイヤーグループの決算短信<2025年３月期 第３四半期決算短信〔日本基準〕(非連結)>銘柄分析

1. 環境分析

ネットイヤーグループ株式会社は、デジタルトランスフォーメーション（DX）関連事業を中心に、ユーザーエクスペリエンスデザインやデジタル技術のノウハウを活かしたサービスを提供している。セグメント情報はSIPS事業のみである。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：企業のデジタル化が進む中、DX関連分野への投資意欲は堅調であり、特に情報サービス産業全体の売上高は前年比106.0％と成長している。
・競争における供給の状況：競合他社も同様にDX関連サービスを提供しており、技術革新が進む中で、サービスの質や価格競争が激化している。
・既存競合他社について：大手IT企業や専門のコンサルティングファームが競合として存在し、特に大規模なプロジェクトにおいては競争が厳しい。
・新規参入企業について：新興企業が参入しており、特にニッチな市場に特化したサービスを提供することで競争が激化している。
・代替品について：自社開発のソフトウェアやプラットフォームが代替品として存在し、企業が内製化を進めることで競争が影響を受ける可能性がある。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第3四半期の業績は、売上高2,333百万円（前年同期比9.4％減）、営業損失88百万円、経常損失89百万円、四半期純損失153百万円となった。前年同期に比べて受注の減少や顧客都合によるプロジェクト縮小が影響し、業績が悪化した。前期の業績予想との乖離も見られ、特に大型案件の失注が響いた。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の業績予想は、売上高3,300百万円（前年比9.1％減）、営業利益0百万円、経常利益-1百万円、四半期純利益-94百万円とされている。リスク要因としては、顧客のプロジェクト縮小や人材確保の遅れが挙げられ、これらが業績に与える影響が懸念される。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の予想配当は6.00円であり、前期から変更はない。配当の維持は、企業の財務基盤を考慮した結果であると考えられる。

5. 株価予想

業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は「横ばい」と予想される。