三社電機製作所の決算短信<2025年３月期　第３四半期決算短信〔日本基準〕（連結）>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は半導体事業と電源機器事業の2つのセグメントで構成されている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：世界経済の不安定さが影響し、特に中国の不動産市場の低迷が需要に悪影響を及ぼしている。国内では企業の賃上げに伴う個人消費の持ち直しが見られるが、エネルギー価格や原材料費の高騰が影を落としている。
・競争における供給の状況：供給側では、半導体の在庫調整が長期化しており、受注が低水準で推移している。特にパワーモジュールやパワーディスクリートの需要が減少している。
・既存競合他社について：競合他社も同様の市場環境に直面しており、特に半導体事業においては、各社が在庫調整に苦しんでいる。
・新規参入企業について：新規参入企業の動向は不明だが、技術革新が進む中で新たな競争が生まれる可能性がある。
・代替品について：代替品の影響は限定的だが、技術の進化により新たな製品が市場に登場する可能性がある。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第3四半期の業績は、売上高が179億3千6百万円で前年同期比24.3％減少した。営業利益は618百万円で81.5％減少、経常利益は717百万円で79.0％減少、親会社株主に帰属する四半期純利益は500百万円で79.8％減少した。前年同期の業績と比較して大幅な減少が見られ、特に半導体事業の厳しい状況が影響している。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の業績予想は、売上高が257億円、営業利益が900百万円、経常利益が1,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が700百万円とされている。業績の回復には時間がかかると予想され、特に半導体事業の在庫調整が続く中での回復がリスク要因となる。エネルギー価格や原材料費の高騰も影響を与える可能性がある。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の期末配当金が30円、40円の予想がされている。前期からの変更理由は、業績の回復を見込んだものであるが、実際の業績が予想を下回った場合には見直しが必要となる可能性がある。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。