テクマトリックスの決算短信<2025年３月期　第３四半期決算短信〔ＩＦＲＳ〕（連結）>銘柄分析

1. 環境分析

テクマトリックス株式会社は、情報基盤事業、アプリケーション・サービス事業、医療システム事業の3つのセグメントで構成されている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：国内経済は緩やかな回復基調にあり、特にサイバーセキュリティ対策製品やサービスの需要が高まっている。大手企業を中心に、サイバー攻撃の頻度が増加しており、企業はセキュリティ対策を経営課題として捉えている。
・競争における供給の状況：競合他社も同様にセキュリティ対策製品の提供を強化しており、特にクラウド型サービスの需要が高まっている。供給側では、技術革新が進んでおり、企業は新たな製品やサービスを迅速に市場に投入する必要がある。
・既存競合他社について：大手システムインテグレーターやテレマーケティングベンダーが競合として存在し、特にCRM分野では競争が激化している。
・新規参入企業について：新たなテクノロジーを活用したスタートアップ企業が増加しており、特にAIやクラウド技術を駆使したサービスが注目されている。
・代替品について：セキュリティ対策においては、オープンソースのソフトウェアや自社開発のソリューションが代替品として考えられるが、企業の信頼性やサポート体制が重要視されているため、依然として商用製品の需要が高い。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第3四半期の売上収益は467億30百万円で、前年同期比22.9％の増加。営業利益は47億95百万円で、前年同期比25.4％の増加。税引前利益は45億35百万円、親会社の所有者に帰属する四半期利益は28億96百万円で、前年同期比23.5％の増加。前期との差異として、特に情報基盤事業の成長が寄与している。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の通期業績予想は、売上収益64,400百万円、営業利益7,000百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益4,100百万円を見込んでいる。リスク要因としては、原材料・エネルギー価格の高騰や不安定な金融市場の動向が挙げられる。また、米国の政策動向も影響を及ぼす可能性がある。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の第2四半期末に12.00円を支払う予定であり、期末には20.00円を見込んでいる。前期からの変更理由は、業績の向上に伴う株主還元の強化である。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「上昇」と予想する。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率を上回る見込みであるため、株価はポジティブな反応を示すと考えられる。