プロトコーポレーションの決算短信<2025年3月期　第3四半期決算短信〔日本基準〕（連結）>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は以下のセグメントで構成されている。プラットフォーム事業、コマース事業、その他事業。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：自動車販売業界においては、物価高による消費者の節約志向が強まり、新車販売台数は前年を下回る傾向にある。一方で、中古車登録台数は新車の納期遅れにより需要が高まり、前年を若干上回る状況。
・競争における供給の状況：プラットフォーム事業においては、競合他社もDX商品やサービスの提供を強化しており、競争が激化している。特に中古車市場では、複数の企業が新たなサービスを展開している。
・既存競合他社について：主要な競合には、他の自動車関連プラットフォームや中古車販売業者が存在し、特にデジタル化を進める企業が増加している。これにより、顧客の選択肢が広がり、価格競争が激化している。
・新規参入企業について：新たに参入する企業も見られ、特にテクノロジー企業が自動車関連サービスに進出している。これにより、従来のビジネスモデルが脅かされる可能性がある。
・代替品について：自動車の代替品としては、公共交通機関やカーシェアリングサービスが挙げられ、特に都市部ではこれらの利用が増加している。これにより、自動車購入の需要が影響を受ける可能性がある。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第3四半期の売上高は91,235百万円で、前年同期比5.3％増加した。営業利益は6,829百万円で10.1％の増加、経常利益は6,966百万円で4.5％の増加を記録した。しかし、親会社株主に帰属する四半期純利益は4,236百万円で4.4％減少した。増収の主な要因は、プラットフォーム事業の拡大とコマース事業の車両輸出の増加である。前期と比較して、特別調査に関する費用が影響し、純利益が減少した。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の業績予想は、売上高117,178百万円、営業利益8,238百万円、経常利益8,227百万円、親会社株主に帰属する当期純利益5,571百万円を見込んでいる。成長の根拠としては、プラットフォーム事業のさらなる拡大と新商品・サービスの提供が挙げられる。ただし、リスク要因としては、欧米の高金利や中国の不動産市場の停滞が影響を及ぼす可能性がある。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の第2四半期末に25.00円の配当を予定しているが、年間配当金は前期の42.50円から変更される見込みである。配当額の変更理由は、業績の変動や特別調査に関する費用の影響が考慮されている。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想する。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。