グローバルセキュリティエキスパートの決算短信<2025年３月期　第３四半期決算短信〔日本基準〕（連結）>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業はサイバーセキュリティ事業を展開しており、主に中堅・中小企業向けのセキュリティサービス、セキュリティ教育サービス、専門人材の提供を行っている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：企業のデジタルトランスフォーメーション（DX）の進展に伴い、サイバーセキュリティ対策の需要が急増している。特に中堅・中小企業においては、サイバー攻撃の増加により、セキュリティ対策が急務となっている。
・競争における供給の状況：サイバーセキュリティ人材が不足しており、企業が求める専門人材の供給が追い付いていない。これにより、企業は外部からの人材確保を求める傾向が強まっている。
・既存競合他社について：競合他社も同様に中堅・中小企業向けのサービスを提供しているが、当該企業は特に教育サービスに力を入れており、差別化を図っている。
・新規参入企業について：サイバーセキュリティ市場は成長が見込まれているため、新規参入企業も増加しているが、専門性の高いサービスを提供する企業が求められる。
・代替品について：代替品としては、企業内でのセキュリティ対策の強化や、他のITサービスプロバイダーによるセキュリティ機能の提供が考えられるが、専門的な知識と技術が必要なため、依然として専門企業の需要は高い。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第3四半期の売上高は6,289百万円、営業利益は1,167百万円、経常利益は1,103百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は716百万円であり、過去最高額を更新した。業績の好調は、全てのサービスの伸長によるもので、特にセキュリティサービスの需要が高まったことが要因である。前期との比較は行われていないが、業績予想との乖離は見られない。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の業績予想は、売上高8,800百万円、営業利益1,584百万円、経常利益1,588百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1,039百万円である。業績予想に変更はなく、引き続きサイバーセキュリティ需要の高まりが成長を支えると考えられる。ただし、サイバーセキュリティ人材の不足や地政学的リスクの高まりがリスク要因として挙げられる。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の中間配当が20.85円、期末配当予想が20.86円であり、合計41.71円となる見込みである。前期からの増配は、業績の好調を反映したものであり、株主還元の姿勢を示している。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「上昇」と予想する。業績が好調であり、次期業績成長率も堅調であるため、投資家の期待感が高まると考えられる。