エージーピーの決算短信<2025年３月期　第３四半期決算短信〔日本基準〕（連結）>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は、動力供給事業、エンジニアリング事業、商品販売事業の3つのセグメントで構成されている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：インバウンド需要が堅調で、訪日外国人の増加に伴い航空需要も伸びている。特に、国際線の運航便数が増加しており、動力供給事業における電力供給機会が増加している。
・競争における供給の状況：競合他社も同様に需要の増加に対応しており、供給能力の拡大が求められている。特に、エンジニアリング事業では特殊機械設備の需要が高まっている。
・既存競合他社について：国内外の競合が存在し、特にエンジニアリング事業においては、技術力やサービスの質が競争の鍵となっている。
・新規参入企業について：新規参入企業の動きは見られるが、既存の競合に比べてブランド力や技術力で劣るため、短期的な影響は限定的と考えられる。
・代替品について：代替品の脅威は低いが、特に商品販売事業においては、他の供給業者からの競争が影響を及ぼす可能性がある。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第3四半期の連結業績は、売上高10,382百万円、営業利益919百万円、経常利益975百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益668百万円であった。前年同期比で売上高は11.7％増、営業利益は37.6％増、経常利益は44.6％増、純利益は54.9％増となった。特に、エンジニアリング事業の成長が顕著であり、全セグメントで増収を達成した。前期との比較では、営業利益が大幅に増加しており、業績予想との乖離は見られなかった。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の通期業績予想は、売上高14,310百万円、営業利益1,070百万円、経常利益1,120百万円、親会社株主に帰属する当期純利益750百万円である。リスク要因としては、物価や人件費の上昇、インバウンド需要の変動、競争の激化が挙げられる。特に、インバウンド需要が減少した場合、業績に影響を及ぼす可能性がある。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の予想配当額は25.00円で、合計で45.00円となる見込みである。前期からの増配が予定されており、これは業績の向上に基づくものである。株主還元の方針は堅持されており、今後も安定した配当を目指す姿勢が見られる。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想する。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。