ＮＥＣネッツエスアイの決算短信<2025年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕（連結）>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は、DXソリューション事業、ネットワークソリューション事業、社会・環境ソリューション事業、その他のセグメントから構成されている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：企業のDX推進や新しい働き方の導入が進む中、特に官公庁や製造業における需要が堅調に推移している。特に、消防・防災関連のニーズが高まっている。
・競争における供給の状況：通信事業者向けのインフラ分野では競争が激化しており、特に設備投資の抑制が影響している。供給側では、次世代ネットワークやセキュリティ関連の技術革新が求められている。
・既存競合他社について：競合他社は、同様のDXソリューションやネットワークインフラを提供しており、特に大手通信会社やIT企業が強力な競争相手となっている。
・新規参入企業について：新規参入企業は、特にAIやIoTを活用した新しいサービスを提供する企業が増えており、競争が一層激化している。
・代替品について：代替品としては、クラウドサービスやオープンソースのソリューションが挙げられ、これらはコスト面での優位性を持つことが多い。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第3四半期の連結業績は、売上高2,657億78百万円、営業利益163億92百万円、経常利益163億72百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益96億35百万円であり、前年同期比でそれぞれ6.6％、31.7％、34.3％、25.2％の増加を記録した。前期との比較では、通信事業者向けの厳しさが続く中、官公庁向けや製造業向けの需要が拡大したことが主な要因である。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の通期業績予想は、売上高385,000百万円、営業利益29,000百万円、経常利益29,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益18,000百万円であり、成長率はそれぞれ7.1％、15.4％、17.5％、17.4％を見込んでいる。リスク要因としては、為替の変動や海外景気の不透明感、競争の激化が挙げられる。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の第2四半期末に28.00円の配当を予定しており、前期からの増加が見込まれている。配当額の変更理由は、業績の改善に伴う株主還元の強化である。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。