ナフコの決算短信<2025年3月期　第3四半期決算短信〔日本基準〕（非連結）>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は、資材・DIY・園芸用品、生活用品、家具・ホームファッション用品、その他の4つのセグメントで構成されている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：経済活動の正常化やインバウンド需要の回復が見られるが、物価上昇や個人消費の停滞が影響している。特に、賃上げによる雇用環境の改善があるものの、家計へのインフレ懸念が残り、消費者の節約志向が強まっている。
・競争における供給の状況：競合他社との競争が激化しており、特に異業種からの参入が目立つ。原材料費や人件費の上昇が供給側にも影響を与えている。
・既存競合他社について：小売業界全体で競争が激化しており、特に家庭用品セグメントでは異業種との競争が厳しい。
・新規参入企業について：新規参入企業が増加しており、特にオンライン販売を強化する企業が目立つ。これにより、価格競争が一層激化している。
・代替品について：代替品の選択肢が増えており、特にオンラインプラットフォームでの購入が一般化しているため、消費者の選択肢が広がっている。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第3四半期の業績は、営業収益143,827百万円、営業利益2,263百万円、経常利益2,315百万円、四半期純利益1,128百万円であり、前年同期比でそれぞれ5.8％、62.5％、62.1％、68.1％の減少を示している。業績の悪化は、競争の激化や物価上昇による消費者の節約志向が影響している。前期との比較では、営業利益が大幅に減少しており、業績予想との乖離も見られる。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の通期業績予想は、売上高189,454百万円、営業利益3,062百万円、経常利益3,106百万円、当期純利益1,700百万円であり、前年同期比でそれぞれ1.4％、44.1％、44.1％、45.3％の減少が見込まれている。リスク要因としては、物価上昇の継続や競争の激化、消費者の節約志向が挙げられる。特に、原材料費や人件費の上昇が利益を圧迫する可能性が高い。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の予想配当金は58.00円であり、前期と同水準を維持している。配当額の変更はなく、安定した株主還元を目指している。配当維持の理由としては、企業の財務基盤が安定していることが挙げられる。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。