ハビックスの決算短信<2025年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)>銘柄分析

1. 環境分析

ハビックス株式会社は、不織布関連事業と紙関連事業の2つのセグメントで構成されている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：外食産業市場においてインバウンド需要が回復し、外食需要が堅調に推移している。特に、業務用クッキングペーパーやトレーマット向け製品の需要が増加している。
・競争における供給の状況：原材料価格の高騰が続いており、供給側はコスト上昇に直面している。価格転嫁の動きはあるものの、依然として厳しい環境が続いている。
・既存競合他社について：競合他社も同様に原材料価格の上昇に苦しんでおり、価格競争が激化している。特に、衛生用紙市場では競争が厳しい。
・新規参入企業について：新規参入企業の動向は不明だが、業界全体の成長が期待される中で、新規参入の可能性はある。
・代替品について：代替品としては、再利用可能な製品や他の素材を使用した製品が考えられるが、現時点では市場シェアを大きく奪う状況にはない。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第3四半期の売上高は10,193百万円で前年同期比1.4％増加した。営業利益は555百万円で同1.4％減少、経常利益は668百万円で同2.1％増加、親会社株主に帰属する四半期純利益は499百万円で同0.5％増加した。前期と比較して、営業利益が減少した要因は、原材料価格の上昇が影響している。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の通期業績予想は、売上高13,500百万円（前年比2.2％増）、営業利益670百万円（前年比11.2％減）、経常利益740百万円（前年比16.0％減）、親会社株主に帰属する当期純利益520百万円（前年比22.8％減）とされている。リスク要因としては、原材料価格の高止まりや円安、国際情勢の不安定さが挙げられる。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の予想配当額は16.00円で、前期と同額である。配当額が変更されない理由は、安定した利益剰余金の増加に基づくものであり、株主還元を重視しているためである。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想する。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。