ムラキの決算短信<2025年３月期　第３四半期決算短信〔日本基準〕（連結）>銘柄分析

1. 環境分析

ムラキ株式会社はカーケア関連商品の販売を主なビジネスとしており、主なセグメントはサービスステーション（SS）向けの製品である。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：国内経済は緩やかな回復を見せているが、物価上昇や雇用問題が影響し、消費者の節約志向が強まっている。特にカーケア関連商品への購買意欲は厳しい状況が続いている。
・競争における供給の状況：供給側では、物流コストの上昇が影響し、商品価格が上昇している。これにより、企業は価格転嫁を余儀なくされている。
・既存競合他社について：競合他社も同様の環境下で事業を展開しており、価格競争が激化している。特に、カーケア市場では新たな販売施策を導入する企業が増えている。
・新規参入企業について：新規参入企業の動向は見られるが、既存の競合に対抗するためには独自の付加価値を提供する必要がある。
・代替品について：カーケア関連商品には代替品が存在し、特にDIY市場の拡大が影響を与えている。消費者はコストを重視し、代替品を選ぶ傾向が強まっている。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第3四半期の業績は、売上高5,930百万円（前年同期比2.4％増）、営業利益186百万円（前年同期比14.8％減）、経常利益204百万円（前年同期比13.4％減）、親会社株主に帰属する四半期純利益120百万円（前年同期比45.3％減）となった。売上高は前年を上回ったが、営業利益と純利益は大幅に減少した。これは、物流コストの上昇や人件費の増加が影響している。業績予想との乖離は見られない。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の通期業績予想は、売上高7,500百万円（前年比1.2％増）、営業利益103百万円（前年比46.2％減）、経常利益122百万円（前年比43.0％減）、親会社株主に帰属する当期純利益60百万円（前年比69.7％減）である。リスク要因としては、物価上昇や雇用問題、地政学的リスクが挙げられる。特に、消費者の節約志向が続く中で、カーケア関連商品の需要が厳しい状況が続く可能性がある。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の配当予想は12.50円（前期比変わらず）であり、通期で25.00円を見込んでいる。配当額の変更はないが、業績の厳しさを考慮し、今後の配当政策に影響を与える可能性がある。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想する。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。