情報企画の決算短信<2025年９月期　第１四半期決算短信〔日本基準〕（連結）>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業はシステム事業と不動産賃貸事業の2つのセグメントから成り立っている。システム事業は「システムインテグレーション部門」と「システムサポート部門」に分かれ、主に金融機関向けのシステム開発とメンテナンスを行っている。不動産賃貸事業は賃貸マンションやオフィスビルの運営を行っている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：金融機関のシステム投資意欲が高まっており、特にリニューアル案件の需要が増加している。個人消費や設備投資の改善も見られ、景気は緩やかに回復している。
・競争における供給の状況：システム開発市場は競争が激化しており、特に大手企業が新技術を導入する中で、当該企業も競争力を維持するための技術革新が求められている。
・既存競合他社について：大手システムインテグレーターが市場に存在し、特に金融機関向けのシステム開発においては競争が厳しい。
・新規参入企業について：新興企業がクラウドサービスやAI技術を活用したシステム開発に参入しており、競争が一層激化する可能性がある。
・代替品について：自社開発のシステムに加え、オープンソースソフトウェアやクラウドベースのサービスが代替品として台頭しており、価格競争が影響を及ぼす可能性がある。

2. 当期業績の内容

2025年9月期第1四半期の売上高は984,961千円で前年同期比1.1％増、営業利益は433,873千円で同0.6％増となった。経常利益は434,355千円で同3.4％減、親会社株主に帰属する四半期純利益は302,059千円で同5.1％減となった。前期の保険解約に係る受取保険金の反動が影響している。

3. 次期業績予想の内容

2025年9月期の業績予想は、売上高3,800,000千円（前年同期比5.2％増）、営業利益1,450,000千円（同1.5％増）、経常利益1,450,000千円（同0.2％増）、親会社株主に帰属する当期純利益1,020,000千円（同0.7％増）と見込まれている。リスク要因としては、物価高や金融市場の変動が挙げられ、これが業績に影響を与える可能性がある。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年9月期の予想配当は55.00円であり、前期から変更はない。株主還元の方針は安定した配当を維持することにあり、業績の安定性を重視している。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。